「使いやすいキッチンがほしい!」
新築やリフォームで、キッチンを選ぶとき、みなさんこう思うはず。
では、使いやすいキッチンの形とは、どのようなものでしょうか。
いざ選ぶとなると
「具体的なキッチン空間の形、イメージがわかない。」「メーカーのカタログを見ても、種類がありすぎて、どれが使いやすい形なのか、さっぱり分からない。」
という方も多いかと思います。
たしかに、キッチンは空間スタイルからレイアウト、形状までのバリエーションが豊富にあるので、何をポイントにして選べばよいか、なかなか難しいですね。
わたしがリフォームを担当しているお客様も、キッチン選びにはとても時間がかかります。
そんなときは、お客様にどんな暮らし方をされたいか、イメージをお聞きするようにしています。
今日は、どんなふうに暮らしたいかというイメージ別に使いやすいキッチンの形について、お伝えをしていきます。
あなただけの一台を選ぶためのヒントとしてお役立てください。
Contents
キッチンの形|暮らしのイメージ別 空間スタイル
キッチンの空間スタイルを暮らしのイメージ別にご紹介します。どんな暮らし方がしたいかで適したスタイルは変わります。
ここでは主な3つのスタイルをご紹介します。イメージパースとインテリアのひとことアドバイスもつけてみました!
①ひろびろ開放感がほしいなら|オープン型
ひろびろとした開放的なキッチンにしたい!という方におすすめなオープン型。
キッチンとダイニング、リビングが一続きの空間になり、視線をさえぎるものがないタイプです。調理中も常に家族とのコミュニケーションがとれます。
次は、同じくオープン型ですが、キッチンが対面になっているパターンです。
週末は親戚やお友達が集まって、ホームパーティ!なんていう暮らしにぴったり。
オープン型スタイルを選べば、賑やかな暮らしが見えてきそうですね。
ただし、この空間タイプはキッチンが丸見えになってしまうのでお片付けが苦手な方は、要注意!
これを機に、片付け上手になるのも良いですね☆
②程よくプライベート性も持たせたいなら|セミオープン型
キッチンとダイニング、リビングを程よく区切って、目かくし効果も得たい!という方におすすめなセミオープン型。
キッチン前に腰壁をつくり、キッチンとダイニング空間をさり気なく区切ります。開放感もありながら、キッチンのプライベート性も保つ、いいとこ取りのスタイルです。
急な来客などで、キッチンが片付いていなくても安心ですね☆
また、セミオープン型は、キッチンに吊戸棚をつけるか、つけないかで、空間のイメージが大きく変わります。
吊戸棚がなければ、よりオープン型に近いイメージになります。
また、キッチン前の腰壁の高さによって、目かくし度合いも変わります。キッチン側の手元を見せないなら、腰壁を110~120cm程度で調整すると良いでしょう。
腰壁を高くしたら、ダイニング側にニッチを作ってもおしゃれですね。
お料理を集中して行いたいなら|独立型
お料理するときは、だれにも邪魔されず、集中して効率的に行いたい!という方におすすめな独立型。
キッチンが完全に分離されます。換気扇や水跳ねの音、お料理の匂いを気にせず作業できるのが最大のメリットです。
他の空間と分かれていれば、いつでも気兼ねなく作業できます。また、インテリアを思いっきり自分好みにするという楽しみかたもあります。
アクセントタイルなどいかが?空間に表情が生まれます。
キッチンの形|暮らしのイメージ別 レイアウト
キッチンの空間がイメージできたら、キッチンのレイアウトを選びましょう。ここではこんなふうに使いたいというイメージ別にラインナップしてみました。
すっきりシンプル機能的に使いたいなら I型
もっともスタンダードなI型キッチン。シンプルで機能派さんにはぴったりの形です。シンク、調理台、加熱機器と、作業は平行移動で完了します。調理の手順に合わせて効率よくお料理ができます。
作業カウンターを広く使いたいなら L型
クランクした部分が、作業スペースとして有効なL型キッチン。
作業カウンターが広いから、調理器具や食材をたくさん置くことができる形です。おかしやパンなどをつくる方なら、材料をひろげたり、こねたりするにもとっても便利!
コンセントを設置しておけば、フードプロセッサーやミキサーなど家電を置いておくこともできますよ☆
下ごしらえと調理、目的別に使いたいなら|二列型
シンクとコンロが別々の二列型。下ごしらえや配膳、加熱の調理を分けて行えます。
家族いっしょのお料理はもちろん、加熱機器が別なので、お子様が安全にお手伝いするにはピッタリの形です。
くるくる回遊動線で便利に使いたいなら|アイランド型
キッチンの周りをくるくる回れる回遊性の高いアイランド型。
左右どちらからもアクセスできるのが魅力です。
普段の食事中、冷蔵庫に飲み物を取りに行ったり、ご飯をおかわりしたりするとき、キッチンの周りで家族が渋滞になることはありませんか(笑)
回遊式のアイランドキッチンなら、そんな心配は無用です。
キッチンの形|自分だけのシステムキッチンをつくる
空間やレイアウトのイメージができたら、いよいよキッチンを組んでいきましょう。
キッチンメーカーのキッチンは、標準で必要なものが組み込まれています。これでもかなり機能は充実していますが、あなただけのオリジナルな一台を作っていくこともできます。
キッチンのプランニングをシュミレーションしてみましょう。
こちらの図のように、一般的なキッチンは、大きく①~⑥までのパーツに分けられます。
この①~⑥を自由に組見合わせて、あなたにとって使いやすいキッチンをつくることができるのです。
ここでは、間口(幅)255cmのキッチンを例にとってみます。
①フロアキャビネット
フロアキャビネットは、コンロ下、調理台下、シンク下と分かれています。
それぞれの引き出しは、サイズが選べます。30cm・45cm・75cm・90cm・1050cmといったサイズが揃っています。
今回は合計で255cmになればいいので、たとえば
75+90+90=255(写真の通り)
75+(30+60)+90=255(中央の引出しを細2つに分ける)
など、収納するものをイメージして割付をしていきます。
また、使いやすいキッチンは、高さが合っているかどうかが、大きなポイントです。
シンクでの洗い物や、調理台での下ごしらえ、コンロでの調理の作業をイメージして。お料理中にスリッパを履く、キッチンにマットを敷くスタイルなのかも考えてみてくださいね。
②ワークトップ|シンク
ワークトップの材質は、ステンレス、もしくは人工大理石の2つが主流です。
それぞれの特徴は次のようなものがあります。
【ステンレス】
- 水や熱、サビに強い。
- 汚れに強い。
- 匂いがつきにくく衛生的
- 人造大理石に比べて、コストが安い。
- 経年により、だんだんと光沢がなくなる。
- もらいサビがつく。
【人工大理石】
- 色がデザインが豊富で、インテリア性、デザイン性が高い。
- 熱にやや弱い。(変色)
- 傷がつきやすい。
それぞれメリット、デメリットがありますが、最近は両者とも品質が向上していますので、デメリットについて、あまり神経質にならなくても良いでしょう。
お手入れ性や、デザインでお好みのものを選んで。
また、シンクには、アクセサリーという付属品が多数あります。キッチンツールをどのくらい持っているか、それを見せるか、かくすかというスタイルで、選ぶものが変わってくると思いますので、ぜひ、チェックしてみてください。
③水まわり
キッチン水栓も、シンプルなものから、シャワーや浄水機能がついたもの、タッチレス(自動)など、豊富なラインナップが用意されています。
最近は、お水にこだわる方が多いですね。
水栓に浄水機が組み込まれているものや、還元水素水を生成できるものなどもあります。水素水は、胃腸の調子を整える効果があるといわれています。
実は、私も愛用しています☆健康志向の方にはぜひ。
④火まわり(調理器具)
調理器具は、ガスコンロか、IHクッキングヒーターのいずれかです。
「どちらが良いですか?」というご相談がいちばん多い部位です。まずは特徴をまとめてみます。
【ガスコンロ】
- 火が見えるので安心。
- 火加減がわかりやすい。
- 鍋やフライパンなど、調理器具を選ばない。
- 掃除がしにくい。
- 夏場は暑い。
- やけどの心配がある。
【IH】
- 凹凸がなく、お手入れ性が良い。
- 夏場も熱くなりにくい。
- 火力の調整が簡単。
- 鍋や、フライパンなど専用のものが必要。
- 火がないので、点いているかが、わかりにくい。
というわけで、どちらも一長一短ですが、これは、どちらも不自由なく使えるということでもあります。
これまで利用していて、慣れているほうや、キッチン全体のスタイルによって選んで、問題ないと思います。
強いて言えば、夏の暑さのことを考えると、わたしは、IHがおすすめです。IHは上昇気流といって、熱い空気が上に上がりにくい性質があります。
夏にガスコンロでそうめんを茹でると、蒸気があがって、すご~く暑いですよね。IHなら、それがかなり軽減されるはず。う~ん、かなり魅力的です☆
⑤ウォールキャビネット
ウォールキャビネットとは、吊戸棚のことです。
ところで、みなさんは収納のゴールデンゾーンというのをご存知ですか。
人の動作を考えると、中、下、上段という順番で、使いやすさが決まります。こう考えると吊戸棚は、使いにくい位置になってしまいます。
「奥の方に何がはいっているか、見えないし、届かないからよくわからない。」そんな経験はありませんか。
吊戸棚を有効に使うなら、ダウンウォール付きもおすすめです。
デッドスペースにならないように、収納グッズを上手に使っても良いですね。
⑥扉カラー
キッチンの形が決まったら、扉のカラーをきめて完成!!(おつかれさまでした☆)
カラーは、キッチンメーカーにより、さまざまなラインナップがあります。空間のイメージに合ったものを選んで。
キッチンの形はあなたの暮らしに合わせて決まる
いかがでしたか。
使いやすいキッチンの形は、あなたの暮らしのイメージがきまれば、自然ときまってくるはず。
あなたのとっておきの一台を見つけてください。
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