ハウスキーピング協会が認定する整理収納アドバイザー資格。整理収納アドバイザーという肩書を使って仕事をするには、1級取得が条件となります。
では、整理収納アドバイザー1級を取得すると、具体的にはどういった仕事ができるのか、リフォームを仕事としている私の経験も交えてお話ししていきます。
Contents
整理収納アドバイザーとして働くなら1級取得が必須条件
整理収納アドバイザーは、ハウスキーピング協会が認定する資格です。
1級の他に、2級、3級のラインナップもあります。
いずれの級も、片付けに悩みを抱えている方を対象に、片付かない原因を掘り下げ、それを改善して身の回りの環境を整えていく手順を学んでいきます。
1級を取得すると、整理収納アドバイザーの肩書をつかって、第三者に対してファシリテイトすることが認められています。
整理収納アドバイザーとしてできる2つの仕事
仕事1|整理収納コンサルティングで片付けの悩みを解決
1つ目は、コンサルティング業務です。
整理収納アドバイザーは、片づけに関するさまざまな理論を修得しています。その理論に基づいて、片づけがうまくできるよう、お客様のサポートをしていきます。
そもそも片づけがうまくいかないのは、物が多すぎることが原因です。
そうは言っても、お客様ひとりひとり、物に対する価値観が違うので、頭ごなしに
「捨てましょう!」「手放しましょう!」
では、納得されませんよね。
さて、ここにあるフォーマルドレス。10年前に買ったので、今はサイズが合わずに着られなくなってしまいました。
あなたはこのドレスどうしますか?
- 痩せたら着るからとっておく。
- 高かったし、いつか着るかもしれないからとっておく。
- 売る。
- バザーに出す。
- 友達にあげる。
- 着られないなら捨てる。
などなど、おそらく十人十色、答えはさまざまでしょう。
わたしの場合、コンサルティングの対象はリフォーム前のお客様。
リフォーム世代のお客様は、物をなかなか手放さない方が多いんです!
こんなときこそ、整理収納アドバイザー理論が役に立ちます!
整理収納アドバイザーの理論では、「物」が、必要か不必要かどうかの基準は、
「今、使っているか」「使っていないか」
という実にシンプルなもの。
「まだ使える」「いつか使う」という物は、すべて不必要なものとなります。
このように整理収納アドバイザー理論を使うことで、お客様に
「気付き」
を与えていくことができるんですね。
また、コンサルティング業務をするには、ヒアリングのスキルが必要です。
何が原因で物が増えてしまうのか、お客様の生活習慣や考え方を探るためには、お客様の現状をお聞きすることが必要不可欠です。
整理収納アドバイザーは、お客様への質問の仕方についても学んでいます。
「はい」や「いいえ」で答えられる質問や、自由に回答できる質問をうまく使っていくのがコツです。
こうした質問を繰り返して、お客様の問題を分析していき、解決へとサポートしていきます。
仕事2|整理収納オリジナルセミナーの開催
ふたつ目は、整理収納に関するオリジナルセミナーの開催です。
個人や企業で必要とされる、片付け・整理収納に関するノウハウをセミナーとして提供します。
たとえば
- 学校のPTA向け|ママやお子様向け片付けセミナー
- キッチンなどのメーカー向け|キッチンの収納セミナー
- 新築住宅、工務店向け|新居の収納計画セミナー
- リフォーム、リノベーション会社向け|リフォーム、リノベ前のお片付けセミナー
など対象とテーマは豊富にあります。
わたしの場合は、リフォームイベントでの開催が多いです。
リフォームご相談でとても多いのが「収納が足りないから何とかしたい」ということです。
けれど、限られた空間を収納スペースで割いてしまったら、本来くつろぐべきスペースがどんどん圧迫されてしまいますよね。
たいていのお客様は
収納を物をしまい込むことだと思っています。
これを、整理収納アドバイザーの理論をつかって、
収納する前に、まず物の整理!
が必要だということに気づいてもらうのです。
「収納計画を立てる前に考えたいこと」というセミナーでは、安易に収納スペースを造ってしまうことのないように、物を見極めていただくということがテーマとなっています。~セミナー資料の一部抜粋~
整理収納アドバイザーの働き方
仕事の形態
整理収納アドバイザーとして仕事をしていくには、企業に属するか、フリーランス(独立開業)かのどちらかになるでしょう。
企業に就職
今のところ、整理収納アドバイザーとしての求人は、少ないようです。整理収納を必要とする住宅関連企業や、家事代行サービスなどが、この資格を活かせる会社となります。
整理収納アドバイザー単体としての求人は、今のところ多くはないと思います。まだまだ知名度の少ない資格かもしれません。
物を見極めて住まいや環境を快適にする提案に説得力をもたせる整理収納アドバイザーの理論は
住宅関連企業では差別化の協力な武器になる思います。
フリーランス(独立開業)
フリーランス(独立開業)の場合は、コンサルティングや、講師として活動することになります。
最初は、先輩アドバイザーなどのアシスタントから初めて、現場経験を積んでみるのも必要でしょう。
事例をつくるためには、知人にモニターとして協力してもらうのも一案です。片づけのビフォーアフターは説得力がありますし、整理収納アドバイザーのイメージが伝わりやすいでしょう。
いずれにしても、自ら集客をしていく必要があります。個人のホームページやブログを開設して情報を発信していきましょう。
整理収納アドバイザー|わたしの一日
①現地調査|お住まいに伺ってお悩み箇所の採寸と写真撮影
②検討1|写真とリストを活用して、お客様の持ち物と量を把握
③検討2|持ち物の適正な量と収納場所を検討
※資料の掲載、はお客様の許可をいただいております。
④プラン作成|図面とパースでプラン作成
最初にご訪問して、お住まいの写真を撮影するときは、お客さまも「こんなところまで見るの?」と驚かれます。
そんなとき「整理収納アドバイザー」という肩書があると、信用度が上がります。
出来上がった写真を一緒に確認すると、お客さま自身が物の持ち方や収納方法に対して、これは要らない、これは使いづらいとたくさんの気づきが得られます。
収納プランをご提案するころには、すっかり収納に対する考え方も変わっている、ということも少なくありません。
資格取得はスタートライン
整理収納アドバイザーは、整理収納を通じて、住まいや暮らしを快適にするお手伝いができる資格です。
日本では60%のお宅で、必要のないものが住まいの60%を占めるともいわれているそうです。
整理収納アドバイザーのニーズは、今後ますます高まっていでしょう。
しかし、どのような資格もそうですが、
取得しただけでは、スタートラインに立ったにすぎません。
資格を活かして活躍するには、工夫や努力が必要です。
一方、資格はお客様から信頼を得ことができるのも事実です。
ぜひ、資格を取得して、整理収納アドバイザーの一歩を踏み出してみましょう。
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